敷金トラブル、原状回復Q&A vol.2


Q5. 契約書に『賃貸人は原状回復して明渡しをしなければならない。』と書いてありますが、内装をすべて新しくする費用を負担しなければならないのでしょうか?

A5.
賃借人が通常の使用方法により使用していればそうなったであろう状態であれば、借りていた部屋をそのまま賃借人に返せばよいとするのが判例や通説です。
賃貸借における原状回復とは、賃借人が入居時の状態に戻すということではありません。
判例・学説の多数は、賃借人の原状回復義務を、賃借人が賃借物を契約により定められた使用方法に従い、かつ、社会通念上通常の使用方法により使用していればそうなったであろう状態でれば、使用開始時の状態よりも悪くなっていたとしてもそのまま賃借人に返還すればよいとしています。
したがって、賃借人の故意や不注意、通常でない使用方法等により賃借物に汚損・破損など損害を生じさせた場合は、その損害を賠償することになりますが、汚損や損耗が経年変化による自然的なものや通常使用による自然的なものや通常使用によるものだけであれば、特約が有効である場合を除き、賃借人がそのような費用を負担することにはなりません。




Q6. 不注意で壁クロスの一部にクロスの張替えが必要なほどのキズをつけてしまいました。部全部のクロス張替費用を負担しなければならないのでしょうか?

A6.
不注意でキズをつけてしまったものは、修理をしなければなりませんが、各部位ごとの経過年数を考慮したうえ、最低限可能な施工単位(毀損させた箇所を含む一面分の張替えまでやむをえない)修理するのが妥当と考えられます。
不注意により、壁クロスに張替えが必要なほどのキズをつけてしまったのですから、その損害について賃借人に賠償責任が生じたことになりますが、このとき、どのような範囲でクロスの張替義務があるかが問題となります。
本ガイドラインではその範囲について、u単位が望ましいとしつつ、あわせて、毀損箇所を含む一面分の張替費用を毀損等を発生させた賃借人の負担とすることが妥当と考えられるとしています。
これは、賃借人が原状回復以上の利益を得ることなく、他方で賃借人が建物価値の減少を復旧する場合にバランスがとれるように検討されたものですが、このように賃借人の負担範囲を大きくしても、経過年数を考慮すれば、金銭的な負担は不当なものにならないと考えられます。




Q7. 賃貸借契約書に特に約定されていないのですが、大家さんから、襖や障子、畳表を張り替えるよういわれています。襖や障子、畳表は退去時に必ず賃借人が張り替えなければいけないのでしょうか?

A7.
襖や障子、畳表の損耗が経年変化や通常使用によるものだけであれば賃借人の負担で張り替えることにならないと考えられます。
しかし、賃借人が毀損した場合には、賃借人の負担で張り替えることになります。
襖や障子、畳表は、消耗品としての性格が強いため、本ガイドラインでは、その張替えにあたり経過年数は考慮しないこととしています
また、賃借人の負担すべき単位は毀損した枚数1 枚単位としています。
尚、賃貸借契約書に特約がある場合は、Q3・Q5 を参照したください。





Q8. なぜ?敷金を預ける必要があるのですか?

A8.
敷金は、賃貸借の賃料の滞納や賃借人の不注意等による損害を受けたとき、賃借人からすぐに費用等を支払ってもらえるとは限らないことから、その担保として契約時にあらかじめ賃借人から敷金を預かるのです。
ですから、賃借物の明渡しに際して、賃借人が賃貸人に対して何らの債務も生じさせていなければ全額返還されることになります。
賃借人の故意や不注意、通常でない使用方法等により賃借物に損傷・汚損等を生じさせていれば、賃貸人はその損害額を差し引いた残額を返還することになります。


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